トラブルが起きる前に行いたい劣化調査。適正なタイミングって「いつ」?
一般的な設備の耐久年数を目安に調査する
どのマンションでも「中長期的な修繕計画」を持っており、設備の資材や耐用年数などを元にして調査を行うことになっております。
https://www.sankou-setsubi.co.jp/services/kyusui.html(給水設備工事の最適なタイミングとは?)
しかしそれはあくまで一般的な指標(目安)であり、マンションにより状況は異なります。たとえば立地が海の近くであれば潮風の影響もありますし、空き部屋の多さなども老朽化のスピードが変わります。
事故の「予防措置」として、お金をかけてしっかりと調査をする
「できるだけ事故の直前に調査をしてトラブル防ぐ」という形が理想ではありますが、なかなかそう上手くは行かないのが現実です。
水道の劣化診断は人間の健康診断と同様に、「健康な状態でも、定期的にメンテナンスをすることが事故の防止に繋がります」し、検査に調査費用がかかったとしても、漏水などが起こったあとの修理費用を考えれば、結局は修繕費の節約になることの方が多いようです。
施工業者など専門家に相談をして、老朽化調査を行うメリットや、具体的な費用対効果の事例などの情報をもらい、それをもとに「調査を行うための」住民のコンセンサスをとりましょう。
給水管の老朽化調査はどのように行うの?
第1段階で行う調査は主に次の3つです
①専門家による「目視調査」:複雑な配管配管を伴う水道設備は専門家の知識・経験が不可欠です。配管、弁、ポンプ、給湯器などの設備が劣化していないか、また漏水や錆びなどの兆候がないかを確認します。
②水圧テスト:水圧テストを実施して、水道管が十分な圧力に耐えられるかどうかを確認します。これにより、漏水や水漏れの可能性を評価できます。
③水質検査:水質検査を行い、水道水が安全で清潔であることを確認します。水質が悪化している場合は、配管内での腐食や堆積物が原因である可能性があります。
ここまでは、契約している管理会社が無料、もしくは安価で請け負ってもらえるケースが多いようです。
続いて行うのは「水道メーター周りの老朽化調査です。なぜ水道メーター周りの調査をおこなう理由は
「接続部品が多いため劣化が早く、マンション全体の老朽化を判断する目安となる」
「メーターボックスを開き検査ができるので、壁などを壊さずに検査できる」
この2点です。
調査費用をどこまでかけるかによりますが、基本的には配管のつなぎ目などを抜管して劣化状況を確認します。その結果はできるだけ可視化して住民と情報共有するとよいでしょう
具体的な老朽化調査の進行はこちらです。
https://www.sankou-setsubi.co.jp/services/check_water.html
漏水の疑いがある場合、どんな調査をするの?
まだ具体的なトラブルは起きていなくても、初期段階で行う「水圧検査」などの調査結果で漏水が疑われる場合、水道メーター周りの調査とは別に、該当箇所周辺の調査が必要となります。
ファイバースコープ(内視鏡)を使い、管内の劣化状態を確認する場合、錆などの状態はわかりある程度の劣化診断は可能ですが、マンション内の長い配管のなかの小さな穴までの特定は難しい作業となります。
なので水圧検査などで漏水の疑いがある場合、「調査」というよりも「工事」の領域になりますが、部屋の壁や床を壊して疑わしい箇所周辺の配管を抜管して取り出し、原因の特定ができなくても交換をする形が一般的となります。